拡散型ショックウェーブ(圧力波)療法(ショックマスター)とは、日本ではまだ導入の少ない器械ですが、近年、欧米を中心に注目されている施術の一つで、手術である集中型破砕術と同等の効果があるとする報告もある療法です。
集中型と違い、焦点が無く拡散するため、ターゲットが広範囲に及び、特に筋・腱の施術に適しており、外科的手術が必要とされた患者様へのもう一つの新しい選択肢ともなっています。
施術中はやや疼痛があるものの、その後の除痛効果が大きいと期待されております。
首から足底まで、ショックマスターの施術部位は全身におよびます。
特に、足底筋膜炎、肩石灰沈着性腱板炎、野球肘(初期の離断性骨軟骨炎)、テニス肘(外側上顆炎)、 オスグッド病、腸脛靭帯炎、アキレス腱炎、ばね指、手根管症候群、シンスプリントなどへの効果が報告されています。
これらの疾患には、従来、低周波療法、超音波療法などの物理療法やストレッチなどの運動療法が行われてきましたが、難渋するケースも少なからず存在していました。また医科においてはステロイド注射が選択肢の一つでした。しかしステロイド注射は回数を重ねると組織の変性や感染といった副作用も懸念されます。
ショックマスターによる圧力波療法とストレッチ等の運動療法を組み合わせることで、これら疾患の早期の組織修復や疼痛改善効果を期待することができます。
また当院では、圧力波が音響インピーダンスの異なる境界に作用しやすいことから、ショックマスターを肩・腰などへの筋・筋膜リリースやトリガーポイント療法にも応用しております。
施術の目的によって異なってきます。
・上記(足底筋膜炎、肩石灰沈着性腱板炎、野球肘(初期の離断性骨軟骨炎)、テニス肘(外側上顆炎)、オスグッド病、腸脛靭帯炎、アキレス腱炎、ばね指、手根管症候群、シンスプリント)等、組織の再生を目的とするものは、1週間に1度の施術×4~6回の通院で終了(治癒に至らずも経過良好な場合はもう1サイクルを検討)
※組織再生が目的の場合、施術後すぐ(1~2日)の激しい運動はお避けください。
・施術の目的が組織再生でない、当院独自の「筋・筋膜リリース」や「トリガーポイント療法」への利用の場合はこの限りではありません。
拡散型圧力波であるショックマスターは、焦点が無く拡散するため、安全性がより高く、ターゲットが広範囲に及びます。
基本的には安全性が認められた機械ですが、まれに施術部位の腫れや発赤、皮膚トラブルが発生する場合があります。
※いずれも数日で軽快します。